【東大世界史】東京大学の世界史の対策法と大論述の勉強法!難易度/レベルと傾向も


東京大学の世界史で合格点を取る対策&勉強法

 

東京大学世界史

 

東京大学の歴史学に対するスタンス

 

東大入試で解く世界史は、東大で学ぶ歴史学への入口です。

「東大は歴史科目の出題を通して、受験者の何を試そうとしているのか」を押さえずに、高得点を取ることは出来ません。

少々遠回りに思えるかも知れませんが、具体的な対策方法の前に、まずは東大の歴史学に対するスタンスから見ていくこととします。

「ヒストリー」は「ストーリー」であるとよく言われます。

実際にこの2つは語源的に強い関わりを持つものであり、たとえばイタリア語では、「歴史」と「物語」を指し示すのに、全く同一の単語(storia)が用いられます。

歴史学の成り立ちにおける、歴史と物語の関係についてといったような議論は、高校の歴史科目で求められるものでは当然ないため、ここで立ち入ることはしません。

しかし、少なくとも歴史というものが、起こった出来事をそのまま伝えるものではなく、人の口や文字を借りて語られてきたものであるということは、大学入学前の皆さんにとっても、感覚としては何となく理解できることでしょう。

東大の入試問題を作っている側において、このように歴史そのものの何たるかについての検討が、歴史学の基礎として共有されているということは、頭の片隅に留めておいて下さい。

聞いたことを受け売りにすることは誰にでもできます。

多くの受験生の世界史の論述解答は、その程度で終始するものでしょう。

その中で、歴史に対して主体的に関わること、すなわちすでに組み立てられている常識を一度解体して、自分の言葉で説明し直すことのできる人の答案は、ひと目で明らかです。

そして東大は、大学からの学問を見据えて勉強を積んできた人、人と違う努力をしてきた痕跡の伺える文章を、きちんと見抜いて評価する大学です。

では、そのような東大世界史の問題を解くためにどのような勉強をしたらよいか、そしてその勉強をいかに点数に結びつけるか。

ここからは、東大世界史で必要な力を身に付ける方法を紹介します。

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東京大学の世界史の傾向

 

勉強方法に入る前に、まず東大世界史の問題形式を確認しましょう。

東大の世界史は基本的に大問3つの構成で出題されます。

第一問は東大に特有のいわゆる大論述と言われる450〜600字の指定語句を用いた論述問題が出題されます。

大問2は30〜120字小論述問題3~5題程度、大問3では10問程度単語記入問題が出題されます。

 

東京大学の世界史のレベル

 

続いて難易度について。

難易度に関しては、大問1は東大特有の世界史に対する鳥瞰的な視点が必要となるため難易度は非常に高く、慣れが必要です。

しかし、大問2に関しては、一部教科書に記載されていないものもありますが、基本的には教科書に記述された文を記述すれば良いです。

また、大問3の世界史の用語も教科書の太字レベルなので、回答は容易です。

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東京大学の世界史の対策&勉強法

 

ではここから、具体的な対策方法に入っていきます。

方法といっても、内容は至極単純です。

骨格である「流れ」と血肉である「用語」、この2つのどちらも確実にするという、それ以上でも以下でもありません。

そしてその単純さはどこに起因するかといえば、東大世界史のシンプルかつ深遠な出題に他なりません。

逆に言えば、東大世界史は、基礎的なことをしっかり押さえて地道に演習を積めば、必ず点数が取れるようになっているのです。

 

対策&勉強法①明確な問題意識を持って教科書を読み込む

 

流れを押さえることは非常に簡単であり、教科書を読みさえすればいいと言えます。

ところで、歴史好きを自称する人というのはいくらでもいますし、そうではなくむしろどちらかといえば「暗記もの」は苦手という人でさえも、ある程度のスパンを持って展開した事象や現象は、始点と終点を持つ単純な意味での「物語」として、別段努力をせずとも記憶されるものです。

しかし、「何年に誰が何をした」というように、あったことをそのまま書くのはただの年代記であり、それは東大の求めている記述では決してありません。

出来事について「説明」をしなければ、優れた歴史の記述とはならないのです。

それは、あるひとつの出来事が、何十年何百年という流れの中でどのような位置づけを持つのかなどといった視点から、出来事を解釈することに他なりません。

「流れを覚える」というのは、このような巨視的な視点から歴史を捉えることです。

そもそも、教科書を読むことが大事とはいえ、ただ漫然と教科書を通し読みするというのは、非常に大変です。

効果的に歴史の流れを身に付けるためには、教科書の読み方にメリハリをつける、すなわちその記述によって何が理解できるか、どのような指摘ができるか、自分でしっかりと意識することが必要不可欠となってきます。

骨格となる流れについて押さえたところで、次は、いかに1点でも多く点数を取るかに直結する、技術的な面について確認していきます。

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対策&勉強法②流れを確認したら単語を覚える

 

歴史が単なる記憶の積み重ねではないことは間違いないですが、とはいえ、世界史は暗記科目ではないと言うことは不可能です。

流れを確実に押さえることの重要性は強調しましたが、実際に答案を作るにあたって、用語を意識的に用いずに、漠然とした流れを説明するだけでは、決して点数は付きません。

正確には用語そのものではなく文脈に加点がされると言われますが、用語を積極的に用いなければ、そもそも知識のアピールにならないことは当然です。

東大世界史の最大の特徴である第1問を見てみると、そこには用いるべき語群が用意されているのが分かります。

すなわち出題者は、それらの用語を用いて、論述を導こうとしているのです。

この語群について、テーマとなっている出来事(出題文ではあえて固有名詞を出さず何についての話なのかぼかす場合もある)の本質に関わる主要な用語も当然含まれていますが、中にはどう使って良いか分からないものもあります。

試しに、全く語群を見ずに論述の解答を作成してみたのちに、語群の用語を確認してみてください。

同じテーマについての記述であるにもかかわらず、要求を満たすために、自分が書こうとしたことと全然違う方向に軌道修正しなければならないことがよく分かると思います。

つまり、すでに与えられている用語から、記述の方向性はあらかじめ定められていると言えます。

それにいかに乗ることが出来るか、いかに出題者の意図を汲み取ることが出来るかが、点数を左右します。

適切な用語を適切な文脈で効果的に用いる訓練をすることで、世界史論述の点数は確実に安定したものになります。

 

ここまでで確認してきた、流れと用語とについてですが、この両者は補完関係にあります。

世界史の流れを理解すれば、どの単語が世界史においてどの程度の重要性を占めているか理解することができるはずです。

政治に限らず、文化などの作品の名前や作者の名前も単語の重要性は流れをつかめばわかります。

その単語を怠けず覚える努力をしましょう。

そしてその単語を今度は説明する能力をつけることも重要です。

つまり単語の説明を読んで単語を答え、今度は逆に単語を見てその説明を記述してみる。

これを繰り返していけば東大世界史の2と3の対策に直結します。

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対策&勉強法③過去問演習を徹底的に

 

東大世界史は出題傾向がはっきりしていて、過去問対策が有効な学習法になります。

東大はどこの時代の理解を要求しているのか、どのような物の見方を要求しているのか身をもって体感してください。

具体的な対策方法としては出題傾向からして、第3問は1985年から全て完璧にすること、第2問は2000年以降を完璧にしてから1995年まで遡って取り組めば第2問題3問は確実に取れます。

第2問題3問が取れれば、第1問が0点でもおよそ30点はもらえる計算になります。

したがってこの対策法が世界史の点数を取るのに最も効率的です。

そして第1問ですが、これに関しては一人で取り組むことには限界があります。

必ず誰か一人の人について添削を受けてもらうことが重要です。

添削をお願いしてもらう人は自分が最も信頼できる人に最後までお願いしなければ効果はありません。

論理の一貫性が東大の世界史では求められますから、その人の論理構成に従って、できるだけ他の人のアドバイスを聞かないようにするのが大問1の点数アップにつながります。

大問3や2の過去問は大問1の演習にもつながりますし、逆に大問1の演習は大問2や3の演習につながります。

そのため全ての過去問を完璧にすることが、相関的に全ての問いの得点アップにつながります。

 

対策&勉強法④模試の採点を鵜呑みにしてはいけない

 

大問3や2に関しては模試の正確性は上がりますが、大問1に関して模試でその能力を点数化して測ることは不可能です。

なぜなら模試は公平性が保証されなければならないために、採点者も大量にいるからです。

そのため明確な採点基準がなければ模試は成立しません。

模試の有効的な活用法としては、知識不足はしっかりと反省し、もし点数が出なかったとしても自分の論理構成や伝えたかったことに信念を持って、少し問題や模試の解答を疑ってみると言うことも大切です。


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