東大の国語の出題傾向とレベル
東大の2次試験の中で一番初めに行われる教科である国語は、その出題傾向や難易度の変化が小さいことで定評があります。
近年一度大きく改変(作文問題が廃止された)がありましたが、そのようなことは東大国語の歴史において稀です。
具体的に言うと、近年東大では次のような構成の出題がなされています。
大問1: 現代文(評論文)
(1)から(4)までが文字数自由の2行記述 (5)は100文字から120文字の要約含む長文記述
※ 2017年に行われた入試では、(1)から(3)までが2行記述で(4)が要約含む長文記述という、一問削減された形の出題がなされました
大問2: 古文
現代語訳問題が(1)等前半、後半は「なぜか」「どういうことか」の理由記述や説明記述
大問3: 漢文
古文同様前半は現代語訳問題、後半は理由記述・内容記述問題
大問4: 現代文(随筆)
内容説明を中心に記述4問
計150分の試験で120点満点、配点は40/30/30/20と言われます。
理系はここから大問2と3の小問が一つずつと大問4が抜かれ、試験時間は100分の80点満点となります。
難易度的には古文漢文がセンターレベルの文章の読解を要求されるレベルで、現代文はセンターより短くそう読みづらくはない文章が出題される程度です。
マーク試験か記述試験かという違いは大きいですが、センターで読解に問題がないのであれば、十分対応できる難易度となっています。
文章自体の難易度はこのような感じですが、しかしながら、東大国語の難しさは他でもなく、解答の要求するレベルの高さにあります。
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東京大学の国語の解答の方法とスタンス
東大国語は自由記述式と言われますが、何でも書けるかといえば全く大違いです。
東大国語の解答欄は非常に小さく、解答に必要な要素だけを過不足なくまとめて初めて記述欄に収まるように出来ています。
つまり、余計なことを少しでも書けば、その時点で必須の要素を一つ二つ落としていることは確実であり、解答の方向性は合っていたとしても点数にはなりません。
では、このような厳しい採点をする東京大学が求めている力とは、つまるところ何であるのか。
さしあたり大学生の最終的な目的は、卒業にあたって論文をひとつ仕上げることですが、そのうち多くの学生が社会に出ていくとは言え、東京大学が何よりまず、研究者を送り出す最大の教育機関であるということを忘れてはなりません。
すなわち、各学問分野を牽引する「知のプロフェッショナル(現在の学長が折に触れ用いる表現です)」の育成に責任を負っているのです。
学問というのは先人の研究の上に成り立つものであり、誰かが書いたものを読み、適宜「自分の言葉で」まとめ直しながら、それを踏まえて自分の研究の独自性を成果として発信していく、不断の営みです。
よって、東京大学の学生の国語力、というより「ことばを受容し使役する能力」は、そのような丁寧な知の営みを担うに耐えうるものでなければなりません。
自分の答案は、そのような確かなことばの力を採点者に納得させられるものであるかどうか。
一度そのような視点から、自らの国語との向き合い方を省みることも有益であると言えます。
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東京大学の国語の対策&勉強法
東大国語、とくに理系の国語は差がつきにくい教科です。
その理由は満点が与えられにくい採点方法にもありますが、基本的には「みんな勉強をあまりしないから」というのが大きいです。
しかしながら、現代文に「戦法」は必須です。
いつの時代にも、「現代文はセンス」などという人が必ずいます。
確かに、いわゆる「国語ができる人」に共通して備わっていると思われる、言葉に対する感覚の鋭さのようなものは、受験を目的とした問題演習を通して獲得するようなものではありません。
しかし、それはあくまで読解を助ける一要素にしか過ぎず、フィーリングで解く国語は実際の大学入試では通用しません。
現代文は確かに点数を上げにくい教科ではありますが、地道でも要領を押さえた努力というのは必ず、それに見合う結果を伴います。
そのためには、勿論がむしゃらに文章を読んで問題を解いているようではいけません。
自分の苦手は具体的には何に起因しているのか、そのためにはどのような対策が有効か。
きちんと戦略を立てながら、漠然とした現代文に対する苦手意識から早く抜け出すことが不可欠です。
東大国語を標的として受験勉強に取り組むにあたって、必要となってくるであろう心構えと、実際にかなり実力がつくと思われる勉強法を以下に挙げますので、これらの点を参考にしながら、対策を進めていって欲しいと思います。
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対策&勉強法①計画を立て、けじめをつけて取り組む
国語の勉強を漫然と行うのは、最も避けるべきことです。
自分は何を克服しようとして、あるいは伸ばそうとしてその学習なり演習なりをしているのか、常に意識することが大切になってきます。
そこで何よりも大切になってくるのは、受験勉強においていかなる段階にあるとしても、現時点での自分の位置と、そこから入試までの距離を冷静に見極め、最善の対策を編み出す計画力であると言ってよいでしょう。
自らステップを定め、徐々に力を付けていく自分をイメージしながら、最終的に過去問に太刀打ちすることが出来るよう、段階と道筋を明確化していきます。
まずは問いのスタイル別に、比較的簡単な演習問題を踏み台にして記述に慣れることから始め、続いて東大レベルの難易度と質の問題を取り上げて、制限時間に捕らわれずに納得のいく答案ができるまでじっくり取り組み、地道に距離を詰めていくことで、確実に入試問題に対応できる実力がつきます。
とは言え、限られた期間の中で受験勉強をしているからには、けじめが必要であることは言うまでもありません。
例えば古典において、単語や句形が苦手だからといって、いつまでもそれをやっていては、当然入試には手が届きません。
あくまで演習に重点を置き、その中で適宜弱点を補いながら、東大の入試問題を見据えて着実にステップアップしていくことが大事です。
対策&勉強法②自分の中で軸をしっかりと持つ
こう言うと精神論のようですが、受験において最後に信じられるのは、それまで自分が積み重ねてきた努力と、そこから得られた知識量、テクニック、直感です。
それらは無数の試行錯誤の結果として獲得されたものであり、受験勉強を貫く軸として、最後まで手放してはいけないものでもあります。
そして、軸をしっかりと持つということは、特に正答に辿り付きにくい国語という科目において、端的には模範解答を過信しないということを意味します。
それはすなわち、与えられる「正答」を鵜呑みにするのではなく、正しいと信頼を置ける自分の基準(勿論勉強が進むに即して適宜修正され完璧に近づけていくものです)に照らし合わせて、自分の解答との間にどのくらいの開きがあるのか、それを現時点の自分がどの程度受け入れられるのか、判断することでもあります。
そうすることで初めて自分の頭で過去問と格闘できるのであり、東大受験はそこから始まると言っても良いでしょう。
東大の過去問に対して、複数の予備校や参考書が模範解答を示していますが、特に現代文に関しては、言っていることが皆ばらばらだったりします。
それを逆手に取り、模範解答はむしろ、複数を見比べることを通して、こちらから積極的に利用していくというスタンスを取るべきです。
「この解答を作成した人はこの要素に着目したのだな」と軽く受け止め、視点の一つくらいに捉えることで、自分の答案を振り返るに際し、広い視野から検討出来るようになり、練られた解答を作り上げていく訓練に大いに貢献することでしょう。
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対策&勉強法③センター試験を二次対策の視点から見てみる
ここで具体的な勉強方法として、一歩周りの東大受験生と差をつけるためにオススメなのが、「センター試験の問題を記述試験だと思って解く」トレーニングをすることです。
少なくとも一度はセンター対策で過去問や模試の問題集などに取り組むことになると思います。
もちろん初めてその問題に取り組むときは、なにも考えずにマーク式のまま解いて構いません。
肝心なのはその後復習をするときで、ぜひ問題の選択肢を隠して自分なりの解答を作ってみてください。
確かに文章の正誤を選ぶ問題は解答を作りようがありませんから置いておくとして、それ以外の問題に対しては時間制限を気にせずに解答を書き上げてみましょう。
ではこの勉強法の具体的な効果とは何なのでしょうか。
それは「解答要素を拾えるようになる」ということです。
センター試験の選択肢はそれなりの長さがあります。
実はこの長さ、東大2次試験の記述に換算するとちょっと長いくらいの文章量なのです。
それに加えてセンター試験の選択肢はかなり吟味されて作られていますから、解答としては必要十分になるよう要素が散りばめられています。
ですのでイメージ的には、自分でセンター試験の選択肢が作れるようになれば、東大の記述問題にも対応できるようになれるはずです。
何よりこのトレーニングを通じてセンター試験国語の作問者の意図もわかるようになりますから、マーク式試験も同時に練習することができます。
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東京大学の国語のまとめ
東大の国語対策においては、センター試験問題を記述試験問題だと思って解くことで「何が含まれていて、何が含まれていない選択肢が正しいのか」という感覚を養うことが肝要です。
このようにしてできるだけ時間をかけずに国語に取り組むことが、結果的に他教科を含めた総合点に貢献してくれるでしょう。
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