大学入学共通テストの国語の対策法について、センター試験と比較しながらお伝えしていきましょう。
まず全体の違いを以下の表にまとめます。
各大問ごとの解説に進みます!
現代文-第1問
記述式の問題が出題されるのは、この第1問のみ。
全国の学生が受験するテストで記述の採点をするとなると、字数は比較的少なく設定されるでしょう。
最大でも80~120字だそうです。
下村博文文科相は「記述式自体は画期的だが、採点上の問題があり、この程度しか出せない。」と評しています。(2019/8/30日本経済新聞・日刊より)
採点基準を見てみると、書くべきポイントが抑えられているか、字数などの指定が守られているかが見られるようです。
時間の無い中で、沢山の答案を採点しなくてはいけないので、答案をあまりじっくり読んではくれないでしょう。
正しく読解できていると、瞬時にわかるように、本文中の言葉を使うのが無難だと思われます。
作成者も模範解答を見ながら採点することになると思いますので、ハッキリとした回答を書くことが大切です。
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現代文-第2問
問題の形式、分量共に、センター試験の第1問に相当します。
平成30年度モデル問題の資料の内容は著作権法に関するものであることから、高校の教科書範囲外の、馴染みのないものが採用される可能性があります。
この問題に限られたことでは無いのですが、文章の他に資料も提示されているので、自分で必要な情報を選び、組み合わせて解答していかなければいけないという難しさがあります。
センター試験よりも時間がかかってしまうかもしれませんが、演習を積んで形式に慣れれば、時間内に解き切ることは十分に可能なはずです。
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現代文-第3問
平成30年度モデル問題では詩とエッセイで、小説ではありませんが、問題の形式はセンター試験の第2問に相当します。
平成30年度モデル問題の問6では表現技法の名称を問う問題が出題されていますが、このタイプの問題は、少なくとも過去10年間のセンター試験では出題がありませんでした。
しかし常識的に知っているような内容も多いので、怖がる必要はないでしょう。
古文
*同じ場面でも、異なる人によって書き写されたことによって、本文に違いが生じる。
同じ『源氏物語』の一場面が書かれたものだが、写されたひとが異なる文章が3つ載っている。
『源氏物語』は2014年の本試で出題されて話題となりました。
難易度が高く、その年の国語の平均点は下がりました。
新テストで『源氏物語』が出題されるかはわかりませんが、難易度の高い文章が出されると覚悟しておいた方が良いでしょう。
センター試験では文法問題が出題されていて、中には文章を読まずとも解けてしまうものもありました。
しかし大学入学共通テストのではそうはいきません。
文法への理解度を問うより、文法を理解したうえで、文章を正確に読解することを求めている点では、センター試験よりも難化しています。
とは言え古文・漢文はあまり時間をかけることはできないでしょう。
速く、正確に解けるようにして、できるだけ現代文に時間を割くことが、高得点を取るためには必須です。
大学入学共通テストの古文の解き方
①設問の確認
先に設問を確認しておくことで、効率よく解答できます。
各設問が何を問うているのか、内容説明の問題なのか、理由を聞いている問題なのかをチェックしていきます。
それと同時に、設問文にある本文からの引用部分を確認することで、傍線部に関わる部分で、どんなことに注意しながら読んでいけば良いのかがわかり、何度も読み直す必要がなくなります。
もし要旨把握の問題があれば、すべての選択肢に共通する単語は本文のキーワードになるので必ず確認するべきです。
読解の手助けになりますからね。
ただし選択肢を読みすぎてしまうと、間違いの選択肢に引っ張られてしまう可能性があります。
問題作成者の視点に立てば想像できると思いますが、間違い選択肢として用意するものは、ぱっと見正解に見えるようなものです。
これに惑わされないためにも、最初に自分で回答を頭の中で考えて、一番近い選択肢を選ぶと良いでしょう。
②注釈確認
本文に出てくる人物、地名、などの情報を先に見ておくと、読みやすくなるので、注釈は先に確認しておくとよいです。
③傍線に当たったらすぐ解答
最初に最後まで文章を読んで解答するのでも良いのですが、時間がかかるため本文を読みながら解答するのがベストでしょう。
読みながらの解答をするためにも、初めに設問に目を通しておくことは必須です。
古文を読むのが遅いという悩みを持っている方も多いでしょう。
その理由の1つに、助動詞、助詞の識別が素早くできないということが挙げられるのではないでしょうか。
素早く見分けるためには、直前になんの音がくるのか覚えておくと良いです。
例えば完了・存続の助動詞「り」の直前には必ず「e音」がきます。
「り」はサ変の未然形または、四段の已然形せつぞくでしたね。思い出してください。
それぞれ活用は、【せ・し・す・する・すれ・せよ】【か・き・く・く・け・け(カ行四段)】でしたね。
たしかに「e音」に接続します。
何形に接続するかを覚えて、毎回、何段の何活用かを考えるより、直前にくる音が何だったかを覚える方が実戦的です。
他にも挙げておくと、終止形接続の助動詞の直前は「u音」がきます。
自分で確認してまとめてみてください。
読むスピードが上がるはずです。
漢文
難易度としてはセンター試験との差はあまりありません。
文章が2つあるということだけでしょう。
上で述べた通り、やはり漢文にもあまり時間をかけてはいられません。
速く、正確に解けるように、解き方をお伝えしていきます。
大学入学共通テストの漢文の解き方
①設問の確認
書き下し文とその解釈を問う問題では、本文を読む前に、文法の知識で、ある程度は選択肢を絞れます。
文法の基本知識が身についた上で、選択肢の何に着目すれば良いか説明していきます。
これはセンター試験のキズのある選択肢によく見られた特徴でありますが、模擬問題を見た限りでは、同じように選択肢を作る可能性があると考えられるので、紹介しておきます。
⑴文末のキズ
反語で訳すべきところが反語になっていない。
または、反語ではないのに反語で訳されている、という選択肢が作られていることが多い。
反語に限らず、文末が間違っている選択肢が含まれていることが多いです。
⑵文語・文法のキズ
再読文字や使役表現など、漢文学習でまず覚えさせられる表現が解答のポイントとなる場合、そこが正しく訳されていない、書き下されていない選択肢が含まれています。
最終的には文脈を考慮しないといけませんが、検討する選択肢を減らせれば、解答時間の短縮につながります。
②注釈確認
古典と同じです。
本文に出てくる人物、地名、などの情報を先に見ておくと、読みやすくなるので、注釈は先に確認しておくとよいです。
③傍線に当たったらすぐ解答
古典と同じです。
文章全体を読んで解答するのでも、良いのですが、時間がかかるため本文を読みながら解答するのがベストでしょう。
読みながらの解答をするためにも、初めに設問に目を通しておくことは必須です。
大学入学共通テストの国語の時間配分について
センター試験に記述式問題が出題される第1問が加えられ、全体的に難化させたというイメージ。
全体に共通して言えることは、複数の文章や資料が提示されていたり、設問には場面設定があったりするためるため、自分で必要な情報を選び、組み合わせて解答していかなければいけないといことでしょう。
時間配分のモデルを考えていきたいと思います。
解く順番は古文・漢文を先に終わらせ、残り時間で現代文を解くのが良いとよく聞きますが、これは自分の好みで良いでしょう。
自分で様々なパターンを試して、ベストな順番を見つけてください。
スピーディに解ける古文・漢文を先に終わらせてから、余った時間で現代文を解くと、時間配分は狂いにくくなります。
時間が20分伸びたとは言っても、問題数は増えていますし、全体的に難化の傾向にあるため、センター試験以上に時間勝負になりそうです。
高得点を取るためには、国語の学力を向上させることが大前提となります。
現代文なら自分で意味段落に区切ることができる、文章の要旨把握ができている、全体の論理展開が追えている、状態でなければいけません。
古典なら、基本的な文法が身についている、単語を覚えているなど。
土台を固めてどんどん演習をして、時間内で高得点を取れるようにしていきましょう。
新しいテストで解ける問題が少ないので、模試も積極的に受けてください。
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