この記事では、現代文の問題集「国公立標準問題集CanPass現代文」について、現役予備校講師で私立進学校の国語科教科リーダーを務めた私が、その特徴、効率のy良い使い方を徹底的に解説をしていきます。
目次
「国公立標準問題集CanPass現代文」とは
・概要:国公立大学の二次試験のための現代文記述問題集
・著者、出版社:駿台文庫
・目安となるレベル、偏差値:大阪公立大学などの名門公立大学や地方国立大学の二次試験を目指す人、東大・京大・旧帝大の土台固めをしたい人(偏差値55〜)
・問題数:20題(評論12題、小説5題、随筆3題)
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「国公立標準問題集CanPass現代文」のレベル、難易度
「CanPass現代文」は駿台文庫の定番問題集「CanPass」シリーズの一つで、名門地方公立大学(大阪公立大や東京都立大など)、地方国立大学(筑波大、千葉大、埼玉大など)あたりの受験生をターゲットにした、記述対策の鉄板と評判の受験問題集です。
内容としては、そういった各大学の過去問からよりすぐりの良問を選び抜き、評論・小説・随筆のジャンルごとに頻出の問題パターンを学ぶものになっています。
実際にこの問題集を使った人の口コミ・レビューでは「この問題集で受かった」「記述対策が必要な人は全員やってほしい」といったような、非常に高い評価がなされています。
河合出版「得点奪取 現代文」と似たような立ち位置の問題集ではありますが、「得点奪取」が参考書としての色合いが強いのに対して、「CanPass現代文」は実戦演習の側面が大きいところが特徴になります。
そのため、記述対策の参考書というよりは、どちらかというと現代文の仕上げのための問題集です。
まったく現代文の記述対策をしていなかった人が、いきなり「CanPass現代文」に取り組んでしまうと、何の準備もないまま実際の入試問題を解かされ、難しいと感じることになります。
もちろん、別冊の解説も非常に細かくわかりやすく、駿台のノウハウをいかんなく詰め込んだものではありますが、そもそも書くことに慣れていない人からすると、「やってみたけれどもわからない」になる可能性があります。
個人的には桐島書店「上級現代文Ⅰ」や前述の河合出版「得点奪取 現代文」、もしくはKADOKAWA「現代文プラチナルール」あたりの参考書を先に仕上げてから、実際に過去問に取り掛かる前のタイミングでこちらの問題集にとりかかることをおすすめします。
また、東大や旧帝大などといった難関国立大学を目指す人にも、実際に過去問に取り掛かる前に、記述問題の足掛かりとしてこの問題集を経由することがおすすめです。
難易度にかかわらず基本的に国公立大学の記述問題の出題パターンは非常に似ており、大学ごとの対策の立て方はそれほど違いはありません。
そのため、過去問(赤本)よりも解説の内容の充実したこちらを使ってある程度の記述力を養ってから先に進むことが非常に効果的になります。
まとめると、「国公立大学を受ける人で、二次試験に現代文記述がある人は、全員が取り組んで損はない良質な問題集」だと言えます。
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「国公立標準問題集CanPass現代文」の使い方、勉強法
ここからは、具体的に「CanPass現代文」をどのように利用していくべきかを解説していきます。
「CanPass現代文のレベル・難易度」の章でも少し触れましたが、「CanPass現代文」には非常にわかりやすい解説がついているとはいえ、あくまで過去問を抜粋した問題集であり、どちらかといえば実践の場だと捉えるべきです。
記述問題の到達度には二つの段階があります。
まずは、「書けるか、書けないか。」その次に、「内容が合っているか、合っていないか。」
そもそも問題を前にして、手が動かない、動くまでに時間がかかるという人は、内容を正しく捉える練習をしてもあまり効果がでにくいです。
合っているか合っていないかは抜きにして、問題を見てすぐに手が動くようになる必要があります。
そのためには、桐島書店「上級現代文Ⅰ」や前述の河合出版「得点奪取 現代文」といった記述の参考書を用いて、解法のパターンを身体の中に刷り込ませましょう。
それが終わって次に、「×から△に」「△から〇に」内容を正答に近づけていく練習に取り掛かれます。
そこで役に立つのがこの「CanPass現代文」です。
「CanPass現代文」に収録されている実際の過去問をまず自力で解き、解答を確認し、付属の細かな採点基準に照らし合わせて現状の到達度を計ることができます。
その後、解説も参考にしながら、自分の書いた答案に対してフィードバックを行います。
大事なのは、その際に「どのように考えることができれば自分の答案がより模範解答に近づけたか」を考えることです。
あくまで模範解答は「この文章における模範解答」にすぎません。
解説の通りに他人の考えをなぞる一方では、なかなか効率よく地力を上達できません。
実際の大学入試では初見の文章が出てくるわけですから、そのときにその文章に向き合うのは解説の作成者ではなく、自分です。
そのとき、完全な借り物の知識では融通がききません。
自分の考え方に足りないところを解説から吸収していくことで、柔軟に解答を作成する能力を養うことができるのです。
今持っている自分の考え方の間違っているところを修正し、より良くしていくことが最もはやく、そして確実に記述力を上達させることにつながるというわけです。
進み具合によって前後もあるとは思いますが、現役生であれば夏休みの終わりごろ、2学期の序盤でこの問題集に取り掛かることができれば、非常に順調だと言えるでしょう。
このころになってくると、ある程度受験する大学の候補も絞られているでしょうから、取り掛かる前に実際に受ける大学の過去問を見て、どのようなジャンルが出題されているかは確認をすべきです。
現状、小説問題を決まって出題している大学は非常に少ないです。
一例として、首都圏では筑波大学が毎年決まって小説問題を出題していますが、他の大学は評論のみ、あっても随筆という傾向になっています。
評論と小説は解き方、考え方に違いがありますので、時間が惜しい現役生は、できる限り無駄をなくしたいところです。
そのため、自分の受ける大学に小説の問題が出るのかどうかをあらかじめ確認しておくことは、この問題集を使う上では非常に重要なことになると言えます。
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「国公立標準問題集CanPass現代文」が終わったら次は
「CanPass現代文」が終わるころには、おそらく大学受験が本格的に体感できるぐらいの時期になっているはずです。
基本的には、ここまでくればあとは自分の志望する各大学の赤本を使って実際の傾向をつかみつつ、その対策を講じていくことになります。
また、東大や京大、一橋大や旧帝大などの難関国公立を志望している人であれば、実際の過去問に入る前にKADOKAWA「上級現代文Ⅱ」などを経由してもいいでしょう。
時期にもよりますが、「CanPass現代文」が終わった後共通テスト(1月中盤)までは共通テスト・センター試験の過去問や、早慶、GMARCHを併願する場合はそちらの過去問や選択肢型の問題集(教学社「早稲田の国語」や日栄社「GMARCH&関関同立の現代文」など)の対策をするのも手です。
その場合は、共通テスト後~二次試験までの間で受験する国公立大学の過去問に取り組むことになります。
いずれにせよ、現代文の勉強はすぐに結果が出ない分、先を見据えて着実にステップアップすることが必要になります。
ゴールを見据え、現状の地力を分析し、そこから逆算してどの段階で「CanPass現代文」に取り組むかを判断することも非常に重要なことになるでしょう。
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