私が受験生の時も、「音読をしろ」「音読で成績が伸びる」と常に周りに言われ、音読の信者になっている人もたくさんいました。
大学受験生のほとんどは音読をしていますし、実際に音読には大きな効果があります。
しかし音読のやり方を間違えていて、「ただ英語を声に出してなんとなく読んでいる」状態の受験生がかなり多いのが現状。
そのため音読の「目的」や「効果」を本当に実感できていて、成績も伸ばせている受験生はほとんどいません。
ここでは「音読の重要性」、「音読をするメリット・デメリット」、「正しい音読のやり方」の3点をお伝えしていきます。
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目次
音読に取り組む前に
私は現役の時は全く英語長文が読めず、日東駒専とMARCH全てに落ちてしまいました。
一方で1年間浪人をして、「英語長文の読み方」を徹底的に研究した結果、英語長文でガンガン得点を稼ぎ、MARCHや早稲田大学に合格することができました。
浪人してからわずか1ヶ月で、英語の偏差値が43から70を超えるまでに伸びたんです。
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音読の重要度が上がった
2020年から大学受験の英語は大きく変わりました。
大学入学共通テストではリスニングの配点が筆記と同じになり、TEAPや英検など4技能試験の重要度も上がっています。
これまでのように机で黙って、英語長文を勉強しているだけでは対策が難しくなりました。
リーディングだけでなく、リスニングやスピーキングの対策もしていかなければいけません。
日本の学校での学習は、スピーキングやリスニングの対策が圧倒的に不足しているので、音読で少しでも補っていきたいところ。
音読は音声を聴きながら、長文を声で発していくことになるので、リスニングやスピーキングの力も磨かれます。
大学受験において、音読の重要度は大きく上がったので、取り組んでいくと良いでしょう。
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長文の配点はものすごく高い
大学受験において、英語長文の攻略は最も大切な分野と言っても過言ではありません。
英語長文は配点がとても大きいだけでなく、入試本番や模試で1つでも長文が読めないと、関連する設問のほとんどをミスしてしまいます。
1つの長文に対して、たくさんの設問が用意されているので、長文が読めないと大失点になってしまうんですね。
だからこそ音読も駆使して、英語長文を読む力を鍛えていかなければいけません。
私も現役の時は英語長文が読めず、偏差値は40ほどで、日東駒専を含む12回の受験ですべて失敗してしまいました。
しかし浪人して英語長文を徹底的に研究して、攻略してからは偏差値が70を超え、早稲田大学にも合格できました。
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音読をしなくても良いケースもある
私立大学をメインで考えていて、リーディング以外のテストを受験しない場合は、音読をしないというのも1つの手です。
リーディングの対策だけであれば、必ずしも音読が必要ということはありません。
本番と同じ「黙読」の読み方を鍛えることに集中した方が、読解力が上がる可能性もあります。
音読をせずに英語長文の力を伸ばし、志望校に合格していった先輩方もたくさんいます。
ただ少しでもリスニングやスピーキングの対策が必要な場合は、音読をしない手はないでしょう。
英語長文を音読をするメリット
音読のメリット
①リスニングやスピーキングの対策になる
②感覚的に英語を習得できる
③フォームを固められる
①スピーキングやリスニングの対策になる
音読をすることでここまでお伝えした通り、リスニングやスピーキングの対策ができます。
また体全体で英語を学んでいくことで、楽しく実践的な英語を習得できるでしょう。
スポーツをするのと同じように、体全体で英語を学ぶと、自然と体に英語がしみ込んでいきます。
体で覚えて、反射に近い形で英語を訳したり、書いたりできるようになれば、英語は怖いものなし。
②感覚的に英語を習得できる
日本語を話すときや読むとき、文の構造やルールを意識したことはほとんどないと思います。
これまでに何度も日本語を使ってきたので、感覚的に言語を理解できているからです。
ネイティブスピーカーに少しでも近づくためには英語を使っていくことが大切ですし、そのために音読は効果的なんです。
英語長文の音読をする中で自然と、単語や熟語、文法などの知識もインプットされていき、使いこなせるようになります。
③正しいフォームを固められる
日本語と英語は語順が違うので読み方が異なり、慣れるまでは返り読みも多くなってしまうでしょう。
日本語は動詞が後ろに来るのに対し、英語は動詞が前に来ますから、日本語の語順で訳そうとすると混乱してしまいます。
音読は声に出して読んでいくので、左から右へ、英語の語順で読んでいくフォームも固まっていくんです。
音読を繰り返すことでどんどん英語に慣れていきますし、英語長文を読むスピードも上がります。
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英語長文を音読をするデメリット
音読にはメリットしかないように感じるかもしれませんが、私はデメリットもあると考えています。
デメリット
①音読は難易度がかなり高い
②発音が間違っていると逆効果
③音読をすることに執着しすぎる
①音読は難易度がかなり高い
まず音読というのは、大学受験生の皆さんが考えている以上に、難しいものです。
英語長文を黙読で読むだけでもかなり苦労するのに、それを声に出して理解するというのは、そう簡単なことではありません。
「理解する」だけでなく、「発音する」という作業もしなければいけないので、難易度が上がるのは当然です。
そこが分かっていない状態で、取り組んだ長文をただ音読しているだけでは、本当に時間のムダになってしまいます。
せっかくたくさん勉強をしても、取り組み方が間違っていれば、音読の効果はほとんどありません。
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②発音が間違っていると逆効果
音読をする際に、自己流の間違った発音で読んでしまっている受験生が多いです。
間違った発音で音読すれば、その発音が定着してしまい、スピーキングやリスニングにも悪影響があります。
誤った発音で音読を続けていくと、取り返しがつかなくなってしまうので注意しましょう。
③音読をすることに執着しすぎる
「音読こそ最優先」と考えて、音読に縛られてしまう人がとても多いです。
「音読をしなさい!」と四方八方から言われ、意味も分からずどんどん音読。
音読を優先しすぎるあまり、単語や文法の勉強がおろそかになってしまっていないでしょうか。
音読は確かに大切ですが、音読だけが正義ではないので、勘違いしてはいけません。
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英語の音読の効果的なやり方とコツ
ステップ①まずは初見で長文を解く
まずは初見で、時間を測って英語長文を解いていきます。
もちろんこの時は音読せずに、入試本番と同じように解き進めてください。
時間制限を設けて、スピーディかつ正確に読み進める力を鍛えることが大切です。
長文を読み終え答え合わせが終わったら、文章を深く理解していきましょう。
すべての文の構文をきちんと理解して、出てくる語彙は全て訳せるようにしてください。
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ステップ②黙読
これまでお伝えした通り、音読はとても難易度が高いです。
十分に理解した英語長文を、まずは黙読で繰り返し読んでください。
このステップを踏まないと、ただ英語の文章を声に出して読むだけになってしまい、効果がほとんどありません。
何度も繰り返し読んで、文章の最初から最後まで、内容を理解したうえでスラスラ読めるようにします。
ステップ③パラグラフごとに音読
音読をする前にまず、長文問題集に付属のCDや音声を活用して、長文を見ながら音を聴いてください。
そして自分が考えていた発音と違うものがあったら、長文にチェックをつけて、発音の練習をしてください。
インターネットの辞書であれば発音機能がついているので、こちらを活用すると良いでしょう。
毎回インターネットで調べるのが面倒だという場合は、電子辞書を1つ購入しておくのもおすすめです。
ここから音読スタート!
1つのパラグラフでこの作業が終わったら、音読に入ります。
まずは一文読んでみてその文を理解し、それができたら次の文へと進んでいきましょう。
少しでも雑になってしまったら、音読をしている意味がなくなってしまいますからね。
1つのパラグラフの要点をきちんと理解し、正しい発音で音読を繰り返してください。
ここまでできたら、次のパラフラフへと移っていきます。
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ステップ④文章を通しで音読しよう
全てのパラグラフが音読できるようになったら、最後は通しで音読しましょう。
この時はパラグラフごとのつながりを意識しながら、長文のイメージを頭に浮かべながら読んでいってください。
もちろん構文を捉えながら読むことや、筆者の主張を意識することを忘れてはいけません。
ステップ⑤スピードを上げて読む
最後にできる限りスピードを上げて、音読をしていきましょう。
スピードばかりを意識して理解がおろそかになってしまうと意味が無いので、理解できる最大限のスピードで読み進めてください。
意識的に速く読むトレーニングをしていくと、入試本番の限られた時間の中でも、スピーディに英文を読めるようになります。
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「速読」のやり方も含め、英語長文がスラスラ読めるようになる方法を、詳しく解説します!
定期的に復習しよう
こうして学んだ英語長文は、時間があるときにまた音読しましょう。
繰り返し音読すればするほど、体にしみこんでいきます。
この作業をして体にしみこんだ英語長文が、1つ2つ3つと増えていくにつれて、英語力が目に見えて上がっていきます。
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ステップ⑥最後に黙読
完璧に理解した長文を、最後に黙読してください。
この時もできる限り速いスピードで、正確に読み進めていきます。
入試と同じように黙読で読んでも、今までにないくらい長文がスラスラ読める感覚がつかめるはずです。
この感覚を大切にして、初見の長文を読むときにも活かせるようにしてください。
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時間が無い受験生向けの音読のやり方
入試までの期間が短かったり、他の教科の勉強が忙しかったりで、音読にかけられる時間が少ない場合。
長文を復習する際に、自分が読みにくいと感じた文をピックアップして、音読するのも1つの手です。
読みにくい文は理屈で理解するだけでなく、音読を繰り返して感覚で理解していきましょう。
自分がニガテな文の構造を音読で1つ1つ克服していくことで、英文を読む力が少しずつ磨かれていきます。
音読は何回するべきなのか
このご質問は良く頂きますが、回数で判断するのは難しいです。
易しい長文はすぐに理解できるでしょうし、逆に難しい長文は繰り返し音読が必要です。
理解ができていなくても「20回音読したから終わり!」となってしまうと、意味がないですよね。
音読を繰り返して、発音や理解に不安なく、スラスラ読めるようになったらというのを目安にしてください。
音読に限らず回数で決めるのは論理的ではありませんし、自分が定めた狙いを達成できるまで取り組みましょう。
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音読におススメの教材・参考書
音読をする際には、参考書選びがポイント。
「CDや音声がついている」、「構文の解説が詳しい」という2点は絶対に外せません。
英語長文ハイパートレーニングや英語長文ポラリス、英語長文レベル別問題集などがおすすめ。
これらの参考書は音声がついていることはもちろん、1文1文にまで構文が振られているので、完璧に理解することができます。
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易しい問題集から取り組もう
自分の実力よりも、少し低いと感じるレベルから取り組んでいってください。
少しでも成績を伸ばそうとすると、どうしても背伸びをして難しい参考書に手を出してしまいがち。
しかし大学受験の勉強は、基礎から固めていくことが本当に大切です。
特に音読は難易度が高いですから、実力に見合ってないと全く効果がありません。
私も現役の時はマーチレベルの長文をたくさん解きましたが、土台が固まっていないので全く成績は伸びず。
マーチはもちろん、日東駒専にも落ちてしまいました。
浪人してからは基礎から英語長文のトレーニングを繰り返したので、偏差値は70を超え、早稲田大学にも合格できました。
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長文の音読を応用しよう
英語長文に限らず、英単語や文法の勉強にも音読は効果的です。
目だけでなく、口と耳を使って覚えられるので、記憶に残りやすくなります。
特に大学入学共通テストやTEAP、英検などの対策も考えると、単語や熟語、文法は発音して覚えた方が良いでしょう。
他教科の音読について
他の教科については、好みによると思います。
音読は時間がかかりすぎるし、勉強できる場所も限られるから苦手だという受験生もいるでしょう。
私は目で見て覚えるタイプでしたし、友人は書いて覚えるタイプでした。
色々なタイプの人がいますが、結局は覚えられればなんでもOKなんです。
全ての方法でそれぞれ、10個ほど英単語を覚えてみて、一番記憶に定着した暗記法を採用するのが良いでしょう。
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英語長文の音読の効果とやり方まとめ
音読にはメリットもたくさんありますが、あくまで英語長文を攻略するためのトレーニング方法の1つにすぎません。
音読をすることが目的になってしまったり、音読の勉強に偏りすぎてしまったりするのもNG。
音読を繰り返してもなかなか力がついていないと感じたら、一度立ち止まって、英語長文の基礎的な勉強に戻りましょう。
周りの受験生や先生が音読をおススメするからという理由だけで、盲目的に音読に打ち込むのは危険です。
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音読のポイント
・共通テストや英検・TEAPなどにより、音読の重要性がアップ
・音読はかなり難易度が高く、やり方を間違ってしまっている人が多い
・正しいやり方で取り組めば、リスニングやスピーキングの対策にもなる
・1つの長文を完璧に理解してから、音読に取り組もう
・音読に慣れてきたら、他の教科に応用していくのもOK
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現役の時に偏差値40ほど、日東駒専に全落ちした私。
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筆者は現役時代、偏差値40ほどで日東駒専を含む12回の受験、全てに不合格。
原因は「英語長文が全く読めなかったこと」で、英語の大部分を失点してしまったから。
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