この記事にたどり着いた方は、英語の長文がなかなか読めず、苦労しているかもしれません。
その打開策として、スラッシュリーディングに取り組もうとしている方も多いでしょう。
一方で「スラッシュリーディング」のやり方や効果を正しく理解しておらず、なんとなくやってしまっている人もたくさんいます。
それではもちろん成績は伸びませんし、逆効果になってしまう可能性もあるんです。
記事と筆者の信頼性
・筆者は模試の成績優秀者に掲載され、早稲田大学に合格
・これまでに2,000人以上の受験生を指導
・受験生の長文の指導に最も自信を持っている
・10年以上も、英語の長文読解を研究している
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目次
スラッシュリーディングに取り組む注意点!
スラッシュリーディングに取り掛かる前に、英語の文章を読むことについて、もう一度考えてみてください。
英語の文章は結局、1文1文が正しく訳せていれば、問題なく理解できるんです。
しかしその一番大切なところを飛ばして、パラグラフリーディングやスラッシュリーディングなど、テクニックに頼ってしまいがち。
私も現役の時は英語の長文がどうしても読めず、スラッシュが書いてある長文をたくさん読んで、何とか乗り越えようとしました。
しかし結果は全く出ずに、偏差値は40ほど、日東駒専を含む12回の受験はすべて失敗。
長文の問題集などのスラッシュが書かれた文を読んでいるときは、なんとなく読めるようになっている気がするのですが、初見の少し難しい長文が全く読めませんでした。
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1文1文が読めるようになると一気に偏差値UP!
テクニックに頼っても成績が伸びず、浪人してしまった私。
「1文1文を正確に、正しいルールのもとに読んでいく」ことだけを考えて、1ヶ月間トレーニングを積み重ねました。
すると一気に英文が読めるようになり、英語の偏差値は急激に上がり、英語の勉強が本当に楽しくなっていきました!
偏差値は40から70を超えるようになり、念願の早稲田大学にも合格できました。
だからこそ皆さんにも、スラッシュリーディングを魔法のようなテクニックだと勘違いすることなく、まずは「正しく英文を読む」ことに力を入れて頂きたいんです。
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スラッシュリーディングは必ず必要?いらない?
私は「1文1文を正確に読む」ためのトレーニングをしただけで、MARCHの過去問では安定して8割以上取れるようになり、偏差値も70を超えました。
そこからはより深く英語の文章を理解するために、論理的な読解法を身に付け、早稲田大学にも合格。
つまり早慶など難関大学に合格するために、必ずしもスラッシュリーディングが必要だということではないんです。
一定のレベルの読解力が身に付いて、さらにスラッシュリーディングが必要だと感じれば、取り組んでみてください。
まずは1文1文を正確に読めるようにし、MARCHや関関同立レベルで難なく合格点を取れるようにすることが最優先です。
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スラッシュリーディングとは何?
スラッシュリーディングとは英文をカタマリごとにスラッシュで切っていき、左から右へ英語の順番で読み進めていく読解法。
英文は長くなればそれだけ読みにくくなりますから、細かく切って読んでいくことが効果的。
また英語を左から右へ、返り読みせずに読むことになるので、英文を読むスピードも速くなります。
大学入試は時間との戦いになりますから、左から右へスピーディに読んでいくことはとても大切です。
読み流しを修正できる
英文が理解できない最大の原因の1つは、「1文を左から右へ、ただ読み流してしまう」ことにあります。
1文を目で追って読んでるつもりなのに、読み切ったときにイマイチ理解しきれていない。
文章を最後まで読み切っても、なぜか頭に内容が入っていない。
英文をだらだらと、なんとなく左から右へ読み流してしまう受験生におススメなのが、スラッシュリーディングです。
スラッシュリーディングの練習法としては、「英語長文ハイパートレーニング」など[/]が振ってある文を音読するのが一般的です。
下の写真のようにスラッシュが補助となっているので、英文がとても読みやすくなっています。
>>英語長文がスラスラ読めるようになる、最強の読解法はこちら
スラッシュが書かれた英文を読むだけではダメ
私も現役時代、問題集のスラッシュが振られた文をひたすら音読し、長文がスラスラ読めるような感覚になりました。
スラッシュが読解の補助として書かれているので、とても読みやすいんですね。
しかし実際に入試本番や過去問で初見の長文を読んでみると、読めない・・・。
入試や模試の長文には当然スラッシュが振っていませんから、練習していた時のようには読めないんですね。
私は感覚でスラッシュを書きながら読んでいましたが、それではダメなんです。
感覚で書いたスラッシュは、英文を読みやすくしてくれるどころか、英文を間違った解釈でとらえてしまうんです。
自分でスラッシュを書けるようにしよう
英文を正しい解釈で読めるようにするためには、自分で正しくスラッシュを書けるようにしなければいけません。
そうすればスラッシュが書かれた英文を読んでいるときに近い感覚で、スラスラと英文が理解できるでしょう。
読み流しているときとは全く感覚が変わり、文章を読み切ったとき、内容が頭にバッチリ入っているでしょう。
内容が理解できているので、設問にも自信をもって答えられるようになりますよ。
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自分でスラッシュを書けるようになる方法
スラッシュは英文の構造、つまりSVOCや前置詞を基準に書かれているんです。
例を見てみましょう。
構造分析の例
An international soccer match comes into the home of everyone with a television set.
上の英文にスラッシュを振ると、以下のようになります。
An international soccer match / comes / into the home of everyone / with a television set.
S=An international soccer match
V=comes
M(修飾)=into the home of everyone
M(修飾)=with a television set
上記の例を見て頂いても、文の構造に沿ってスラッシュが振られていることが分かるでしょう。
つまりスラッシュリーディングとは、簡単に言えば構文をしっかりと理解しながら読んでいくということなんですね。
自分で無意識に構文が取れるようになれば、スラッシュが書かれている文を読んでいるのと同じ感覚で、入試本番の英語長文が読めるんです。
やるべきことはスラッシュが書かれた英文を読むことではなく、「自分で文の構造を理解して読めるようにする」ことです。
なんとなく、感覚で区切ってもそれは全く根拠がないですし、英文を読むうえで何の補助にもなってくれません。
むしろ英文の読み方が不自然になってしまい、逆効果になってしまう可能性もあるので注意してください。
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構文を理解するためのトレーニング方法
まずは英文法を勉強しよう
SVOCなどの構文に沿って英文を訳していくので、文型の理解は大前提。
まずは5文型を理解して、英文の成り立ちを学びましょう。
そして「仮定法」や「比較」など、英文法を学ぶことも、英文を訳すうえで必要不可欠です。
講義形式の英文法の参考書を勉強することで、深く理解するのがおすすめ。
「大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編」など、解説が詳しい参考書を勉強しましょう。
精読用の参考書へ進もう
そのうえで自分で、構文を何度もペンで書きこむことで、体に覚えこませていきます。
おススメの参考書は「英文解釈の技術」や「英文熟考」など。
下の写真のように詳しく構文の振り方が書いてあるので、頑張れば頑張るほど構文が振れるようになります。
自力でペンを使って構文を書き込み、訳をノートに書き出していきましょう。
構文が振られた状態の文を何度も音読することで、より体に染み込んでいきます。
読み終えた文を徹底的に復習することで、初めて自分の力になっていきます。
付属のCDを使って、音読することでさらに理解を深める作業も効果的です。
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構文が振られた長文を、たくさん読もう
構文が振れるようになったら、長文の中でトレーニングをしていきましょう。
「英語長文ハイパートレーニング」や「英語長文ポラリス」などは下の写真のように、1文1文の構文の解説が書かれています。
ちょっと大げさに感じるくらい、構文を意識しながら文を読んでいってください。
この作業は「英文を1つ1つ、正しいルールに沿って理解する」ことが目的です。
何度も何度もその作業を繰り返すまでは、音読をしてはいけません。
声に出して読みながらだと、そっちに意識が集中してしまうので、「理解」の精度が落ちてしまう可能性がありますからね。
英語長文ハイパートレーニングにはスラッシュが振られた長文を復習できるようになっているので、こちらも活用してみてください。
音読へ進もう
構文を取りながらその文章をスラスラ読めるようになったら、やっと音読に移ります。
ここまで理解した文を音読するからこそ、効果があるんです。
付属のCDや音声を活用して、正しい発音で音読をしていきます。
誤った自己流の発音で音読を繰り返してしまうと、スピーキングやリスニングに悪影響が出てしまいますからね。
音読を繰り返すことで、さらに構文が自分の力として吸収されます。
最終的には初見の長文を読んだときに、目で見て自然と構文が取れるようになることを目標にしましょう。
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入試の英語長文に取り組む際に
実際に入試の英語長文に取り組む際には、ペンを使ってスラッシュを打っている時間はありません。
試験が終わって、長文がスラッシュだらけになっている人、周りにほとんどいないですよね。
大学入試は時間との勝負ですから、スラッシュを書き込んでいる余裕などなく、1秒でも速く解き進めていかなければいけません。
日ごろから長文をトレーニングする際に、文構造をしっかりと理解して読めるようにしてください。
そうすれば目で見て読んでいく中で、自然と構文が取れるようになっていきます。
構文を理解して、細かく区切って読めるようになるということは、スラッシュを書き込んで読んでいるのと同じ状態になります。
ここまでお伝えした通りスラッシュリーディングはテクニックではなく、トレーニングを重ねて初めて活きるものなんです。
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賛否両論がある理由
スラッシュリーディングは「ダメ」「弊害がある」と、賛否両論。
この理由はここまでお伝えした通り、「テクニックをマネする」ような形で、感覚でスラッシュを打っていると、全く意味がないからです。
スラッシュを打つ位置に根拠がなければ、逆に長文を読みにくくなってしまうこともあるので、弊害があるといわれているのでしょう。
難しい英文は左から右へ読みにくい
早稲田や慶應、上智、東大京大といった難関大学だと、左から右へ簡単に読める文ばかりではなくなります。
1文がかなり長く、文構造が複雑な文が出てくることもありますから、左から右へ読んでいっても、内容を理解するのは難しいです。
難しい文にぶつかったら一度立ち止まり、丁寧に訳していかなければいけません。
全ての文を左から右へ読もうとしていくと、難易度が上がるにつれてどんどん理解度が落ちてしまうので、注意が必要です。
ザーッと読む英文と、じっくり読む英文の「メリハリ」をつけることで、スピーディかつ正確に英文を読めるようになります。
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パラグラフリーディングやロジカルリーディングとの違い
パラグラフリーディングとの違い
パラグラフリーディングは段落ごとに、要点を整理しながら読んでいく読解法。
1つの段落を読むごとに簡単な要点を日本語でまとめていくと、内容を整理しやすくなります。
パラグラフごとの要点をメモしていき、文章全体の大まかな流れをまとめるという流れです。
下の図は大まかに要点をまとめた図なので、参考にしてください。
ロジカルリーディングとの違い
ロジカルリーディングは「ネイティブの思考」に近づけて、英語長文を読んでいく方法。
具体例は読み飛ばすなど、テクニック的な要素も含んでいます。
かなり難易度が高い読解法ですし、大学受験の英語長文を読むうえでは、必ずしも必要とは言えません。
テクニックに頼ってしまい、フォームが崩れてしまう人も多いので注意しましょう。
どちらも文章を論理的に読解するための方法なので、1文1文を正確に読んでいくスラッシュリーディングとは別物です。
もちろん組み合わせて読んでいくことも可能ですから、色々な読解法を試してみるのも良いでしょう。
特別な読解は必ずしも必要なものではない
あくまで持論ではありますが、こうした読解法は正しく英語長文が読めていれば、無意識のうちに実践できているものです。
例えばパラグラフリーディングという名前が付いていますが、パラグラフごとに要点を整理していくのは、英語でも日本語でも同じ。
ロジカルリーディングのようにメリハリをつけて読んでいくのも、長文の内容が理解できていれば、自然とそうなっていくもの。
長文の読解力が足りない人が、こうしたテクニックに手を出しても、逆効果になってしまう可能性が高いです。
難しく考えずに、1文1文を正確に読めるようにし、そして長文の全体像を捉えられるようにトレーニングしていきましょう。
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英語長文のスラッシュリーディングまとめ
ポイント
・スラッシュリーディングは、英文を読み流しがちな人におススメ
・やみくもにスラッシュリーディングをするのは危険
・自分で構文が取れるようになれば、自然と英文がスラスラ読めるようになる
・テクニックに頼ろうとせずに、読解力を地道に上げていくことが大切
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現役の時に偏差値40ほど、日東駒専に全落ちした私。
しかし浪人して1ヶ月で「英語長文」を徹底的に攻略して、英語の偏差値が70を越え、早稲田大学に合格できました!
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筆者は現役時代、偏差値40ほどで日東駒専を含む12回の受験、全てに不合格。
原因は「英語長文が全く読めなかったこと」で、英語の大部分を失点してしまったから。
浪人をして英語長文の読み方を研究すると、1ヶ月で偏差値は70を超え、最終的に早稲田大学に合格。
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