記事と筆者の信頼性
・筆者は模試の優秀者として掲載され、早稲田大学に合格
・手元に新・基本英文700選を用意して、中身を見ながらレビュー
・大量の参考書、問題集を分析している「参考書マニア」
・予備校講師として、2,000人以上の受験生を指導
有名な参考書と比べると、新・基本英文700選を使って勉強している受験生はあまり見かけません。
しかし知る人ぞ知る良書なので、中身を見ながら詳しく解説していきます!
目次
新・基本英文700選とはどんな参考書?
新・基本英文700選は駿台文庫から出版されている参考書で、簡単に言うと英文を書く際に必要な英文のテンプレート集。
厳選された英文とその日本語訳が、700個掲載されています。
解説やイラストなどその他の要素はほぼゼロ。
大学受験においてとっても大切な英文の型を700個厳選している、シンプルな参考書です。
これらの重要な例文を暗記していくことで、英語の力の底上げができるようになっています。
英作文や並び替え問題はもちろん、和訳問題、長文読解やスピーキング、リスニング、さらには英文法の問題にも効果を発揮します。
CDも付いているので、音読のトレーニングもできます。
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新・基本英文700選のメリット・デメリット
新・基本英文700選まとめ
〇700もの重要な英文がピックアップ
〇CDを使って音読できる
〇英作文やリスニング、スピーキングも強化できる
〇情報量が少ない分、スッキリしていて見やすい
×英文の解説はほとんどない
×700もの英文を習得するのはとても大変
×不自然な悪文が紛れているとの声も
×2002年から改訂されていない
重要な例文が700個も掲載されているので、これらを暗記すれば相当な英語力が身に付きます。
暗記した英文を少し組み替えることで、自分で英文を作ったり、話したりできるようになります。
そしてCDの音声を活用すればリスニングの対策にもなるでしょう。
英語を理屈ではなく「感覚」で勉強できるので、これまでよりも1つ上のステージにステップアップできるはずです。
シンプルに英文が並んでいるだけなので、勉強もしやすいでしょう。
新・基本英文700選のデメリット
一方でデメリットとしては、解説がほとんどないこと。
下の写真のように、コメントという補足情報のみ。
問題番号に米印マークがついているもののみ、コメントがついています。
英文の解釈の解説がほとんど無いですから、分からない文も訳を見て自力で理解しなければいけません。
楽し気でレイアウトが綺麗な参考書ではない
また伊藤和夫氏の参考書の典型でもある「無駄を省いた」作りになっていて、イラストなども一切ありません。
現代のカラフルで楽し気な参考書とは大きく異なるので、好き嫌いが分かれるでしょう。
私は気にならなかったですが「不自然で分かりにくい、悪文がある」という声もあるようです。
新・基本英文700選は2002年から改訂されていないということもあり、アプリなどもないですし、やはり現代の参考書と比べると、劣っている部分も少なくありません。
例えば現代の参考書でいえばEverGreenなど、文法の参考書の例文が別冊でまとまっているものなどもあります。
よくばり英作文も少し似ている参考書ですが、全文に解説がついていて分かりやすいです。
デザインもきれいで、解説も詳しい参考書はいくつかあるので、こういったものを選ぶのも良いと思います。
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新・基本英文700選のレベル/難易度
新・基本英文700選は、超重要な英文の型を叩き込むための参考書です。
「基礎」を土台として、その上に更に700個の英文の型を追加して、知識を広げるようなイメージです。
なので英語の基礎が固まっていない受験生には、ただ単に700個の英文を暗記しただけになってしまいます。
基礎の上に重要な700の英文が追加されるからこそ、力を発揮してくれます。
基礎が出来ていない受験生は、まずは英単語・英熟語・英文読解などの基礎を先に固めてから取り組んでください。
そしてそもそも例文を暗記するというのは、難易度が相当高い勉強です。
英語の偏差値でいえば60を超えてから、取り組むようにしましょう。
英文が読めることが大前提
基礎的な英文が訳せない状態ですと、そもそも掲載されている英文を読むことができません。
この状態ですと新・基本英文700選に取り組むことすらできないので、基礎的な英文は読めるようにしてから取り組みましょう。
1文1文を読めるようにするための参考書としては、「超入門英文解釈の技術60」などがおすすめ。
SVOCMの文構造から、英文の読み方が学べるようになっています。
新・基本英文700選に取り組めば日東駒専・産近甲龍はもちろん、GMARCHや関関同立、早稲田慶應、上智、東大京大といった英語にも役立ちます。
早慶レベルを目指している受験生は、特に取り組んでおくと良いでしょう。
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英作文基本300選もおすすめ
新・基本英文700選と同じく駿台文庫から出版されている参考書で、「英作文基本300選―英語的発想の日本語をヒントにして覚える」というものがあります。
こちらは新・基本英文700選よりも難易度が易しく、基礎的な英文がピックアップされています。
また少しではありますが解説も付いているので、英語が苦手な初学者の方でも取り組めるでしょう。
まずは英作文基本300選を完璧にしてから、新・基本英文700選へ進むというのがベストです。
焦って先に進んでも良いことは無いですし、基礎が固まっていない状態で難しい参考書に手を出しても、力がつかないので逆に時間の無駄になってしまいます。
新・基本英文700選の使い方&勉強法
使い方の基本は「丸暗記」です。
700選に載っている文を暗唱できるようになれば、大学入試レベルの英作文はほぼ攻略できてしまいます。
なぜなら英作文は基本的に、テンプレートを活用して書くものだからです。
英作文が苦手な人は間違いなく、知っている英文パターンが少ないところにあります。
型を覚えていないから、自分で考えて難しい文法を使い、減点されてしまうのです。
上手く型を使いこなせれば、少し組み替えていくだけで色々な英文が書けるようになります。
英文を暗記するメリット
大切な英文を覚えるという事は、英文の中に含まれる重要な内容もインプットできます。
英単語や英熟語も700文を暗記する過程で覚えることができますよね。
英文法の復習にもなりますし、CDを聞きながら暗記すればリスニング対策にもなります。
長文を読んでいる中で、難しい文に当たった時に、「これは700選で暗記した型だ!」とわかるケースもおおいでしょう。
スピーキングにおいても、覚えた型を使ってどんどん英語が話せるようになります。
そう考えると一石三鳥にも四鳥にもなっちゃうんです。
新・基本英文700選の暗記法
暗記の方法ですが、まずはCDを聴いて正しい発音を覚えましょう。
そのあとはひたすら書いて、音読して覚えます。
書いて覚えることで英作文のトレーニングになりますし、音読することでスピーキングの力も磨かれます。
また口に出すことによって、口と耳からも英文を覚えられるので、色々な角度から記憶に定着させられます。
CDの音声を活用しながらの勉強になるので、リスニングの練習にもなりますね。
日本語の文を見て、瞬時に英文が出てくるまで繰り返し覚えましょう。
毎日覚える英文の個数を決めて、「ノルマをこなす」イメージでどんどん暗記していってください。
英語の勉強は毎日やることが重要です。
とにかく一度丸暗記をしてみると、その効果がハッキリとわかります。
一通り覚えたら、今度はCDで1文ずつ聴きながら、書いていきます。
これを1文に対し、最低10回は行いましょう。
10回と聞くと大変だと思うかもしれませんが、繰り返していくうちに聴いた瞬間に英文が思い浮かぶようになるので、700文あっても1日で終えられますよ。
英作文を瞬時で書けるようになるとともに、TOEICや英検、TEAPなどのスピーキング・リスニングの練習にもなります。
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新・基本英文700選の効果が感じられない場合
英文を暗記するというトレーニングはとてもハードで、時間もかなりかかります。
効果が感じられないのであれば、時間が無駄になってしまう可能性があるので、他の勉強をするのも1つの手です。
新・基本英文700選は単語や文法の勉強とは異なり、必ずしも勉強しなければいけないものではありません。
学力の向上にとても効果はありますが、他の勉強を優先しなければいけない人もたくさんいます。
今のご自身に何の勉強が必要かを分析して、最も必要な物を取り組むようにしてください。
大学受験の勉強は限られた期間で成績を伸ばさなければいけないので、コストパフォーマンスを考えて勉強していきましょう。
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新・基本英文700選が終わったら??
新・基本英文700選を終えたら、受験本番まで、通学時間や空いている時間にCDを聴いてください。
常に英語に触れることで、毎日少しずつ英語の力が上がっていきます。
総合的な英語力が底上げされていくので、英語の偏差値に目に見えて現れるでしょう。
自分が覚えにくいと感じる英文はピックアップして、ノートにまとめておくと良いですね。
ニガテな英文は1回でも多く触れるようにすることで、記憶に定着させることが大切です。
PDF形式のファイルも公開されているので、こちらをダウンロードして使うのも良いかもしれません。
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新・基本英文700選が終わったら次は?
英作文の対策なら
新・基本英文700選が終わって英作文の対策をするのであれば、英作文の対策用の参考書に取り組んでください。
1文1文の英作文であれば、「英作文ハイパートレーニング 和文英訳編」がおすすめ。
700選で学んだ型も活用しながら、難しい英文も書けるようにしていきましょう。
自由英作文へステップアップ
自由英作文の対策は「英作文ハイパートレーニング 自由英作文編」がおすすめ。
私も受験生の時はこちらを勉強しましたが、詳しく解説してくれるので、ゼロの状態からでも自由英作文が書けるようになります。
700選で学んだ構文も上手く使うことができれば、同じ表現を連発することなく、高度な英作文を書けるでしょう。
並び替え問題は超頻出
並び替え問題の対策をするのであれば、「英語整序問題精選600」などがおすすめ。
整序問題は1問1問の配点が高く、しっかりと得点できるようにしたいところ。
英文法の問題集は解いていても、配点が高い整序問題の対策があまり出来ていないという人が多いので、志望校で並び替え問題が出題されるようであれば、特化した問題集を1冊勉強しておくと良いでしょう。
スピーキングの対策も
スピーキングの対策をするのであれば、日ごろから「これを英語でいったら何になるだろう」と考えるようにしてみてください。
700選で覚えた構文を使えば、多くのことを表現できるようになっていきます。
頭に英文が思い浮かばなかった場合はスマホにまとめるなどしてから、インターネットで検索して正しい表現を学びましょう。
この作業を1回でも多く繰り返すことで、話せる内容がどんどん増えていき、英会話の力が磨かれます。
瞬間英作文などの参考書で、スピーキングの型を増やしていくのも良いですね。
過去問演習も大切
過去問を解いてみて、現時点でのご自身の弱点を把握することもとても大切。
そこで足りないと感じた力を伸ばしていきましょう。
英作文を強化したい受験生は、英作文の書き方の参考書を。
長文読解力を強化したい受験生は、リーディングの問題集を。
十分力がついたという受験生は、過去問演習をと進んでいってください。
関連記事
新・基本英文700選の使い方&勉強法まとめ
ポイント
・新・基本英文700選は、重要な英文のテンプレート集
・新・基本英文700選を覚えると、色々な英語の力が身につく
・CDを活用して音読すると、暗記の効率が上がる
・瞬時に英文が出てくるようになるまで、繰り返し覚えよう
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